ヒマラヤの森でシャーマンに会った話

前回もでしたが、今回も、このヒマラヤの森の中で住み始めてすぐに、体中に発疹ができ始めました。
前回は、村の人たちが、水が合わないのかな、と言っていて、まずは、村の人たちの習わしで、祈祷師のところへ行きました。

最初はチベット仏教のお坊さん。発疹が起きた日を聞かれて、何やらカレンダーを見て、私の干支も聞かれ、それによって導き出された答えが、「家に祭ってある白い蛇の精の仕業」という話。

帰って来てから、主人が、その祭壇に向かって、水をふったり、お祈りをして、祈祷をしてくれました。

その後も、別のネパール人の祈祷師のおじいちゃん(先日、ブログにも書いたおじいちゃん)にも頼み、祈祷(プージャ)をしてもらいました。

その後用事があって、町でお医者さんのお宅に住んでいたので、診てもらうと、「おなかに寄生虫がいる」という話で薬を飲み(家が薬屋さんでもあった)、

それに加え、お医者さんのお母さんが、近所のお菓子屋さんのおじさんのところへ連れて行ってくれ、ホメオパシーの薬をもらいました。(お菓子屋のおじさんが、こっそりホメオパシーの薬を処方しているのです。趣味で。)

「お母さん。おうちで薬屋さんもしてて、息子さんがお医者さんなのに、どうして、ここへ連れてきたの?!息子さんとお店の薬を信用してないの?」と言って、私はお母さんをからかっていました(笑)

お母さんもニコニコ笑って、頭を振っていました。

その後、どれが効いたのかわからないんですが、これだけ全部を試して、1ヶ月くらいして、すっきり治りました。
そして、今回。

また同じような症状が。

足元から始まり、腰、胸、脇、肩、額と、どんどん発疹が上にあがってきています。

同じくシッキムで現地の方と結婚した日本人女性が、「雨季はベッドにダニが増えるから、ダニが原因だろう」と言うので、毎日マットレスを干し、虫よけにカンファーをマットレスに塗り、ビニールをシーツの下に敷いて・・・万全の態勢で寝てみるものの、毎日増えていくばかり。

ロンドンで学んだという皮膚のスペシャリストという町のお医者さんの所へ行き、「動物のアレルギーと虫さされが原因。これで100%治る」と言われた薬を飲み、塗りしても変わらず。

次に、村のお医者さんのところへ2時間山道を雨の中歩いていって、「環境が合ってないせい」と言われ、処方された薬をまた飲み・・・。

主人が一生懸命、責任を持っていろんな所へ私を連れて行ってくれるが、症状は変わらないのです。

ヒマラヤの村人たちは、精霊のことを気にしていて、「新しい家族が入ってきたから、ちゃんと祈祷をして挨拶をしなきゃいけないけど、それをしてないせいで、精霊たちが怒っている」という話。

ここを離れろというメッセージだろうか・・・と私は考えていました。

でも、家族も近所の人たちも、みんなとてもよくしてくれるし、可愛がってくれる。

その点ではとても住み心地がよくて、幸せ。

主人は、現代医学と、伝統医療と、祈祷と、全部からアプローチすべきだ、と言って、今回はまだだった、祈祷のジャンルへ踏み込みました。

朝6時ごろから、家の前の森を進み、道なき道を進んでいきました。

彼が、数十年前に来て以来だった道を忘れて、茂みの中を歩きました。

ヒルがたくさんいるので、義理のお姉さんが、ヒルに効くということで「塩」(ただの普通の塩です)を袋に入れて持ってきてくれました。

昔と道が変わっていて、進んでいった道は、もう使われなくなっていて、草がぼうぼうに生えていました。
ヒルがたくさんいそうな気配。

40分ほど森を進み、なんとか、家に辿り着き、足を洗わせてもらいました。ヒルを取ってもらい、家の中へ。

家の中へ入ると、60歳くらいの女性がキッチンで朝ごはんを作っている最中でした。

どうやら彼女が、シャーマンのよう。主人のお母さんが、尼さんだった時のお友達だそうです。

主人が私と義理のお姉さんを紹介し、私たちの問題を話すと、料理の途中でしたが、テーブルに向って、祈祷を始めてくれました。

料理の火がついたままだけど、大丈夫かなと気にしていたら、祈祷の途中にも立ち上がって、料理を混ぜていました(^^)
こんなところが、インドらしい。

私たちの干支を聞かれ、数珠を使って、何やらお祈りをして、数えている様子。

その間、マインドが静まり、瞑想をしている時のような意識状態になりました。

祈祷が終わり、義理のお姉さんの問題について、まだ彼女が話していなかったことを、女性シャーマンは言い当てて、それに気をつけるように言われました。

私も、痒みについては話していなかったにもかかわらず、「とてもかゆいだろうけど、かくと、増えるのでかかないように」と言われました。

原因は、なんと前回、チベット仏教のお坊さんで祈祷師の方が言っていたことと同じ。

家に祭ってある白い蛇の精霊が怒っているということ。

こちらの習わしでは、調理場の薪を焚いているところに、肉などを誤って落とすと、その精霊が怒るのだそうです。

だから、キッチンの使い方をもっと気をつけるように言われました。

前回、聞いた時は、そんなことが、この発疹に関係あるのか、と信用していなかったのですが、今回、別の人に全く同じこと

を言われたので本当なのかな・・・う~ん、でもまだ完全には信じられないかな。

来た時から、仏教のマントラの音楽が流れていたのだけど、祈祷の途中に、突然、それがヒップホップに変わったのが、なんか可笑しかったです。

息子さんが来て、音楽を変えたらしいのですが、

またお母さんが音楽をマントラに変えに行きました(笑)

外に出るように言われ、私の発疹に、米をかけながら、マントラを唱え、息を吹きかけられました。

その後ずっと、清涼感が発疹のところに感じられました。

「この米粒を3粒食べて、他の3粒は潰し、オイルと混ぜて体に塗るように」と言って、米粒を渡されました。

家に帰り、その通りにしてみました。

明日は、主人が祈祷師を呼んで、一緒に、白蛇の精霊への祈祷をしてくれるらしいです。
さてどうなることか。様子を見てみるとしましょうか・・・

ーーー
つづきです。

白蛇の精霊が怒っているということで、私の体に発疹ができた話をしました。

昨日、主人がレプチャ族の祈祷師の方へおねがいするために朝早くから雨の中、1時間かけて行ってくれました。

夕方に家に来て、泊まって、翌朝、祈祷をしてくれるという承諾を得られたので、また夕方迎えに行き、夕方6時過ぎに到着。

祈祷師の方は、とてもかわいらしい感じの小柄な男性で、レプチャ人らしく、静かに小さな声で話されます。

お米を皿の中に入れて、私の干支を聞いた後、米粒を触りながら、何やら占いのような感じで見た後、
「家の守り神にまだ新しい家族のメンバーとして紹介していないことと、白蛇の精霊がキッチンの使い方や祈祷をしていないことで怒っている」とのことで、それらの祈祷を全て一気にやってしまおうということになりました。

夜ごはんの前に、お酒を差し出すと、それにまずお祈りをされました。

私を精霊たちに新しい家族のメンバーとしてレプチャ語のお祈りで紹介されていました。

「創造主よ、私はねずみ年の者です。

このお酒を差し出した人は、遠くの土地から来たウサギ年の女性で、

午年である、この家の主が連れてきた妻です。

この人が差し出したお酒を私はあなたに捧げ、飲みます。

彼女は、あなたの家族のメンバーの一人ですから、

彼女に対して、トラブルをもたらさないでください、苦しめないでください、

彼女を家族のメンバーとして受け入れてください。
私は、彼女の差し出したお酒を受け入れています。あなたも受け入れてください」
独特の節回しが、とても心地よい響きで、ついつい引き込まれました。
祈祷師の男性の名は、パーサン。
物静かで、謙虚な物腰のパーサン。
次の日の朝、5時ごろみんな起きて、準備をし、白蛇の精霊への祈祷が始まりました。

また、もう一度、お酒の前で、守り主に祈られました。

虹や、山や、自然の全てに、そして、この家族の民族全てに私を紹介され、

私の邪魔をしないように、

受け入れてもらえるように

と祈ってくださったそうです。

レプチャ族は、自然霊を祀り、自然と共に生きる民族だということを改めて認識してひととき。

言葉がわからないけど、なぜか側に座っていたい感じがするパーサン。

帰りに、パーサンが息を吹きかけ、祈りを込めたギー(バター)を発疹に塗るようにいわれ渡されました。

それを塗っている時に気づいたのですが、発疹のかゆみは、不思議となくなり、大きく広がっていた赤みも引いていました。

お祈りが効いたようです。

発疹ができたおかげで、たくさんの素敵な人々と出会い、変わった経験ができました♪

発疹ができなければ出会えなかった。発疹に、感謝、感謝♪

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