今こそ海外に輸出したい!日本人のスピリチュアリティの魅力
インドで仲良くなったカナダ人のカップルが、うちに二週間弱ほど、泊まりにきました。
1年半前には、彼らのカナダの家に1ヶ月ほど泊まりにいき、キャンピングカーを借りて、カナダの大自然を満喫しました。
今回は、日本の自然を満喫してもらうために、糸島、小国、阿蘇、八女、太宰府..と、いろいろ連れて行きました。
今日のブログは、彼らを日本で案内していて改めて気づいた、日本人のスピリチュアリティ(霊性・精神性)の魅力について。
最初に行ったのは、福岡・糸島の雷山。九州一の大きな観音菩薩がいらっしゃる仙如寺。
糸島は、海の方が人気ですが、このお寺は山の上にあります。
日本にきたからには、必ず京都は見ておかないと!と言うことで、急いで2日間、京都を観光してきた二人でしたが、ここ仙如寺のお庭を見たり、お寺全体の雰囲気を見て
「京都より、ずっとこっちの方が美しい!」
「じゃあ、京都に行かなくてもよかった?」
「行かなくてもよかった!(笑)でも、京都に行ったからこそ、ここの美しさがわかる。だから、行ってよかったんだよ!」と。
このお寺は、私たちが好きで、年に何回も行くところなのですが、二人が来たら、ぜひここは最初に連れて来たいと思っていたくらいなので、京都より美しいと感激してくれたので、正直、すごく嬉しかったです。
千手観音は、なぜ手が1000本?
千手観音を拝んだ後、友人がいろいろ聞きたいことがあるということで、お坊さんに質問。
「なぜ、千手観音には、手が1000本あるのですか?」
「多くの人を助けられるように」
「それぞれの手の中に目があるのはどうしてですか?」
「相手の心を見て、手助けするために」
日本とインドの仏教
チェリンが仏教徒のインド人なので、インドの仏教と日本の仏教についても話は及びました。
「仏教はインドから始まり、中国に入り、日本に入って来て、日本の土着の文化や宗教とも結びついて、日本独自の仏教として発展してきました」
「インドでは、お坊さんは、とても偉い人と見なされていると思いますが、日本では、お坊さんと一般の人はみんな対等です」
チェリンは「日本の仏教は、フィルターにかけられ、いいものが残ったんでしょうね」というと、
「いえ、悪いものもありますよ」とのこと。それは何かは聞きませんでしたが・・・。
それぞれ違っても、それはそれでいいという大らかなスタンスを感じました。
「昔は、神道も仏教もみんな一緒に信仰していましたが、その後、政府の命令で分けられることになりました。でも、日本人は、神も仏も一緒。お寺にも神社にも行くし、クリスマスも祝うし、なんでもありなんです」
この観音様も、元々は、近くの神社にあったものを、政府の命令で別々に信仰することになり、このお寺に持ってこられたとのこと。
「日本人はどんな宗教も受け入れられるから平和なんですよね。外国は、宗教が原因の戦争が多いでしょう?」インドで、たまにヒンドゥー教の人に競争心を持って話しかけられることを思い出して、言ってみました。
「その通りです。手を合わせるのは、私の心とあなたの心を合わせるという意味なんです。仏教は、みんなが手と手を取り合って、助け合い、仲良くしていきましょう、ということを説いているんです。仏様を拝むのは、偶像崇拝ではなくて、自分の心を省みるためにするんですよ。」とお坊さん。
その後も何度か、「みんなが手と手を取り合って、助け合い、仲良くしていきましょう」
このフレーズを大切そうに繰り返しておられましたが、私も、とても共感しました。
日本ってすごい!
日本人は、無宗教だと自分のことを思っている人は多いですが、神道も、仏教も、キリスト教も、分け隔てなく、日常の中で、生活に取り入れて、無意識に過ごしている民族は、世界の中で、きっと日本だけしかない。
これは、ある意味、すごいことだと思います。
だって、いろんな宗教の元は、本当は、”ひとつ”であり、真実は”ひとつ”であること。だから、分けなくていい。区別して、競争したり、喧嘩したり、戦争したりする必要はない。神も仏も、キリストも、アッラーも、本当は全て、元は同じだということを、日本人は、無意識に分かっているからじゃないでしょうか。
お坊さんとお話しして、改めて、日本を見直しましたし、海外の人にも、もっとこの日本人の考え方を紹介したいと思いました。
友達を、その後、熊本県阿蘇小国のキャンプと温泉、
そしてお茶で有名な福岡県の八女の温泉に連れて行きました。
日本の温泉の素晴らしさを堪能していましたよ!
たった500円程度で極楽に行ける、日本ってすごいね!と言っていました。
私も、日本の温泉は、日本人として、すごく誇りに思います。
「温泉に入ったら、10才くらい若返るよ〜。カナダに帰ったら、あれ?日本で整形手術したの?って聞かれるかもよ!」と私。
カナダと日本の物価の違い
ちょっと話はそれますが、カナダと日本の物価について。
日本の物価は高いと、カナダ人の友人も聞いて、そう信じていたようですが、来て見たら、意外と安いと驚いていました。新幹線の値段(福岡から京都まで二人で5万円)は高いと思ったようですが、それ以外はすごく安い、と。
ちなみに、カナダ・トロントの新築戸建の価格は7000万円ほど、賃貸なら1Kくらいで月20万円ほどするそうです。朝食も、15ドルくらいしたので、日本より物価が高いなという印象でした。
日本は人口減少しているから、土地や家の価格が落ちて行っているんですね。20年前の私が学生の頃のアルバイトの時給が800円くらいでしたが、今もあまり変わっていないのには、驚きますね。
日本人の行動は100%スピリチュアル
話を戻しますと、カナダの友達が帰国してから、チェリンと、こんな会話をしたんです。
「日本人は、口では、自分たちはスピリチュアルじゃない、興味ないとか、無宗教とかいうけど、日本人の行動は100%スピリチュアルだって言えるよ」
「そうね。インドでも、日本に来た人で、『日本人は、言動がスピリチュアルだ』(Japanese people are spiritual in action)って言ってた人に会った。
「日本人は口ではスピリチュアルじゃないっていうけど、行動はスピリチュアル。お正月にみんな、神社にお参りに行ったりしてるじゃない。平和で、喧嘩もしないし。
インド人はその逆で、口ではスピリチュアルなこと、宗教的なことばっかり話してるのに、行動はまるでスピリチュアルじゃない(笑)宗教で喧嘩するし、戦争するし」
と自国よりも日本のことを褒めるチェリン。(*インドでもヒマラヤの仏教圏の人々は穏やかで思いやりある人々が多いです)
自分たちがスピリチュアルであることに気づかない日本人
日本人は、スピリチュアルなことが身近すぎて、無意識すぎるから、自分がスピリチュアルであることにさえ気づかないんでしょうね。
日本人は戦争で負けたコンプレックスもあり、欧米に憧れ、追いつこうと、あらゆることを真似てきました。その結果、物質主義的な風潮になりました。それでも、私たちの日々の動作や日常の習慣に、元々あった精神性の高さが、今も宿っていると感じます。
今回、カナダ人の友達に、日本の文化を紹介したことで、改めて、日本のよさにもっと目を向けて行きたいと思いました。
欧米に対してコンプレックスを持つんじゃなくて、日本人が自国のことを誇りに思えるように。