人に会って、よく聞かれる質問は、「インドでは毎日カレーを食べるって本当ですか?」です。
最初聞かれた時、何と答えればいいか、わかりやすい説明を導きだすのに時間がかかったものです。
そうして、何度も聞かれるうち、まず、カレーの話しについては、日本とインドにおける、カレーの定義から、説明を始めなければいけないことに気づいたのでした。
「日本では、カレーっていうと、一品料理でしょ?」
「はい」
「でも、インドでは、カレーって、私たちにとっての醤油みたいなものでね。
香辛料、フレーバーみたいな位置づけといったらいいでしょうか。
私たちの感覚からすると、カレーを毎日食べるって、『えー!』と思うけど、醤油味の物を毎日食べることは、違和感無いでしょ?」
「そうですね」
「だから、彼らにとって、カレー味を毎日食べてても違和感ないわけですよ」
「なるほど~」と納得してもらえるようになりました。
日本とインドでのある言葉の定義のズレに気づくようになってからは、問題解決です!
それまでは、そこに気づいていなかったので、自分も上手く説明できなかったのでした。
そして、もう一つの多い質問は 「どうやって、通信講座でヨガが学べるんですか?」というもの。
これも、ヨガの定義をはっきりさせることから始めなければなりません。
「日本でヨガっていうと、美容体操のような位置づけでしょ?
だから、通信講座でどうやって?と不思議に思われるかもしれません。
でも、インドでは、ヨガは、精神修養なんですよ。日本で言う、禅みたいなね。
私が、この講座で教えているのは、主に、哲学や瞑想。つまり、こう言う風に考えると幸せになりますよ、という話しなんです。だから、通信講座でもできるんです」
「ふむふむ。なるほどね~。こんな風に考えたらいいですよ、ってことを教えられているんですね」
と納得していただけます。
日本にヨガが入ってきて定着しているのは、単純に分ければ、フィットネス業界という位置づけではないでしょうか?インドでは、悟りへの修行、霊性向上の位置づけなんです。カテゴリーが違います。
例えば、スピリチュアルな聖地やパワースポットとして日本人には定着している、アメリカのセドナは、他の国の人にとっては、必ずしも、そのカテゴリーではありません。
その国の人のニーズに合わせたカテゴリーで広まっていくというわけでしょう。
当講座のヨガは、ピラティスでもストレッチ体操のカテゴリーではなく、心をピュアにして、本当の私は誰かを知り、最も幸せになるための方法を教えてくれるものなんです。
あなたは、誰かと話が合わないと感じることはありませんか?
そういう時は、今回の二つの例のように、相手がしているであろう定義を推測し、こちらの定義とすり合わせていきましょう。
そうすれば、認識のズレがなくなり、お互いが理解できるようになります。