トラウマを残さない方法(私の事例)

トラウマに残るような体験は、そのまま放置していると、何十年経っても、繰り返し脳裏に浮かび、自分を苦しめます。

例えば、数十年前のことであっても、幼少の時のことであっても、認知症になったときに、そのことを、今体験しているかのように話し続けたりしてしまうこともあります。

それまで、理性でコントロールできていたことが、理性が外れたことで、感情が噴出してしまうんですね。

そして、何度も何度も同じことを、今起きていることのように話し続けてしまうのです。

年月が経っている分だけ、何度も繰り返し思い出したりしているので、より脳の回路が強化されてしまいます。

若ければ若いほど、修正しやすい。それはクライアントさんたちを見ていて思います。

トラウマ的な体験や、トラウマとまではいかないようなことであっても、できるだけ、対処が早ければ早いほど、残らないので、いいと思います。

事例として、私の体験をお話しします。

私も、そのままにしておくと、トラウマになってしまうような、ある出来事がありました。

でも、そのとき、すぐに対処したことが幸いでした。

ある人に裏切られたのですが、その人のことを思い出しても、恨みや怒りも湧かないし、頭を悩ますような記憶としては現れてこないのです。

さらっと書いていますが、人に話すとドン引きしてしまうような出来事で、親友に話すと、「私が殴ってやりたい」と言わしめたようなこと。人によっては一生許せないようなほどのことでした。

それが起きた時は、私も地獄に突き落とされたような気持ちでした。

しかし、今は、思い出しても、恨みや怒りや後悔の感情にならずにすんでいます。

辛さを感じないために、感情に蓋をして、無感覚になったのではなったのではないですよ。

出来事が起きた直後にある対処をしたので、トラウマとして残らずに済んだのです。

さて、私はどのようにこれに対処したのでしょう?

実は、それは、ダンスセラピーをしたのです。

私が今やっているソウルダンスセラピーではありません。

それが生まれる、ずっと前のことです。

なぜ、このダンスセラピーに出会ったのでしょう?

その出会いは、不思議な宇宙の導きがあったとしかいいようがありません。

インドですでに修行を始めている頃でした。

ある友人が、ヒプノセラピーの勉強をしているから実験台になってほしい、と言ってきたので、OKしました。

すると、インドのとある場所へ行くように、というメッセージを、催眠状態になったときに受け取りました。

私のマインドは、ものすごく抵抗しました。

私が噂で聞く限り、絶対に行きたくない場所だったのです。

この場所の関係者の方が見ている可能性もあるので、書けませんが、インドのとあるスピリチュアルなことを教えるアシュラムでした。

しかし、その後、インドで知り合った、とても感じのいいオランダ人の男性と友達になり、話していると、そのアシュラムから帰ってきたばかりで、とてもいいとこだったというのです。

それで、行くことを決めました。

すると、そこに、いろんなクラスがある中のひとつとして、ダンスセラピーのクラスがあったのです。

そこに行く直前に、トラウマ的な出来事が起こっていました。

ダンスセラピーで、思いっきり感情を解放し、私は暴れまくりました。約2時間ほどでしょうか。

真っ暗な部屋で、大音量で音楽が流れ、踊ったり、大声を出したりできる、クラスでした。

その体験があったおかげで、私は、10年以上経った今も、トラウマとして残ることがなく、思い出しても何も嫌な気持ちがしない、ただの出来事、として記憶の片隅にあるだけになりました。

今、私のソウルダンスセラピー90分セッションに来られる方も、セッションの後に感想を聞いてみると、出来事を思い出しても、何の感情も湧かない、と言われます。「ただの出来事」としてあるだけ、と。

こんなふうになったら、とても楽ですよね。

この話には続きがあります。

このダンスセラピーをしたアシュラムで出会った、エジプト人の魅力的な女性がいました。

とっても自由で、解放されていることが、彼女の在り方を見ているだけで、話をしなくても分かりました。

彼女がダンスをすると、大勢の人が彼女に魅了されました。

男性たちが、彼女に下心を持って近づいたとしても、否定するでも拒否するでもなく、サラッと素敵な感じで受け流していくところも見ました。

私にも同じことが起こると、怖かったり、ブロックしたり、逃げ回ったりしていました。

「どうして、あなたはそんなに自由なの?一体なにをしたのか教えて」

と聞いてみると、インドの別の街に住む、ある人を紹介してくれたのです。

ここからの展開がまた、運命のように繋がっていきます。

つづきます。こちらから