スペインで出版されたインド本に掲載されました

去年、ここで知り合ったスペイン人男性が、写真集を出すと言っていたことは
確かに記憶にありましたが、こんなに早く、本当に実現しているとは、思いもよりませんでした。

スペインに帰ったご本人とは最近連絡をとっていなかったのですが、
ひょんなことから、この本が手元にやってきました。
先日、あるカフェで朝食を取っていたところ、
隣に座っていた、これまたスペイン人の友人に話しかけられました。

「ねえ、ねえ」
「うん?何?」
「去年いた、スペインの男性いるじゃない?彼が写真集出したの知ってる?」
「え、ほんとー!知らなかった。ほんとに出したんだね!」
「実は、ひょんなことから、これが私のとこに届けられたのよ」

「ええ、なになに?どうしたの?」
「スペインの母が、本屋にいって、ふと、この本を手にしたらしいの。
インドか・・・でも、たくさんインドの本ならあるから、別にいいわね、
と思って、棚に戻して立ち去ろうとしたらしいんだけど、
でもやっぱり気になって、もう一度中身を見てみたんだって。
そしたら、なんと、自分の娘が映ってる!って気がついたらしいの!
しかも、私、後ろ姿だけの写真だったのよ。そして、インドまで送り届けてくれたの」

「ええ!それはすごいね!お母さん、すごい直感してるね。後ろ姿だけで何でわかったんだろう?」

「うん、ほんとに!しかもね、その次のページに、あなたが映ってたのよ!」

「え〜〜〜!!?」

というわけで、次の日に見せてくれました。

こちらが、スペインで出版された写真集です。

著者のラモン、そして、私とイネス、3人で楽しく過ごした時に、

私とイネスを撮ってくれた一枚が、載っていました。

インドの名所、旅先で出会ったインドの美しい瞳の人々たちの写真と共に、
彼が旅をしながら感じたこと、考えたことが詩になって書き添えられていました。

それにしても母親(父親もそうだと思いますが)の子を想う気持ちってすごいですね。
これが、動物の本能なのでしょう。

私と、ラモンと、イネス、楽しく3人で過ごした日々が、写真集から蘇ってきました。

この写真集を作ったラモンと出会った時の話 2009年

散歩していたら、スペイン人のイネスとラモンに遭遇。

以前は、自分のスケジュールを守り、瞑想に集中していたが、今回は2回も会ったので、一緒に冷たいものでも飲もうということに。

この時から、約1週間、瞑想に集中できないほど、毎日、人との出会い、アクティビティが続くはめに・・・。

一緒に誰かと行動していると、また誰かと会い、そしてそこから、次々と約束が入ってしまうのだ。

明日は、朝食一緒にしようとか、パーティがあるからおいでとか、プールに行こうとか、ヒーリング受けにいこうとか・・・。

この2人とは、朝、お茶をしたときに初めてゆっくり話したというのに、夕方には、長年のつきあいくらいの親しさが生まれていた。とても楽しくて、時間を忘れる。

ランチで、久しぶりにいろんなものを食べた。さすが、スペイン人、食にはうるさい。

Se puede comer(食べれられる範囲だね、みたいな意味) というラモンの言葉が辛口で面白い。

その後、私の部屋で緑茶を飲みながらラモンが買ってきた、English dry fruitsケーキを食べる。

tastyカフェに行って、暗がりに灯りがともる、まるでバーみたいな雰囲気の屋上でご飯を食べる。

とはいっても、ライスを注文して、私が持ってきた海苔やふりかけをかけて食べたのだが。

注文内容が、ライスだけというのも笑える。
私が相当まずいと思うのに、美味しいと言ったり、私が美味しいと思うのに、まずいと言われたり、国によってかなり味覚が違うことに驚く。

ラモンとイネスとアシュラムから3キロほどのホテルにあるプールへ行った。すっごく楽しかったー!


帰りには、木材を運ぶトラックをヒッチハイクし帰ってきた。

トラックに乗っていたインド人達も、いきなりの出来事を楽しんでいたようだ。

イネスは、アジアを旅したのは初めてらしく、とてもウブな36歳。笑

インド人が2,3倍でふっかけてくる服を、そのままの値段で素直に買ってしまう。

まずは、半額におとしてから、少しずつあげていくんだよ、と私はイネスにアドバイスした。

イネスの値切り方がとても甘いので、横で見ていて、口を出さずにはいられない。

300ルピーと言われて、「275!」と値切るイネス・・・。

それくらいじゃ、ダメだよ~。

「私、これと同じものを、ママラプラムで150ルピーで見たな~」と横槍を入れてみた。

明日、ママラプラムという別の街へ行く予定のイネスは、そのことを店員に最初に話していたからだ。
値切りの第1段階では、店員は、渋い顔で、「ノー!絶対、無理!これはいい品質のものなんだから!」と言う。

「わかった、じゃ、イネス、明日、ママラプラムへ行って、買ったらいいよ。いこういこう」と店を出ようとすると・・・「よし、わかった、ハウマッチ!?」と店員。

そうそう、これが値切りの第2段階。
お互いの力関係が同等になる。

「まあ、安くするなら、戻って考えてもいいかな」という素振りで店へ戻って、第3段階、交渉再開。
150からスタートし、お互いに上げたり、下げたりしながら、200ルピーに落ち着く。

怒ったり、シリアスになったりせず、楽しく値切ろう!
3人で輪になり、手をつないで、こちらの希望額を唱えながらダンスをしたりして、楽しい雰囲気で、こちらのペースに持ち込んだ。

スペイン人のイメージとはかけ離れて、シャイなイネス。
「あなたの値切り方には本当に驚いたわ。私はシャイだから、あんなふうにできないの。Me gustas mucho!あなたのこと、すっごく好きだわ!」

イネスが去って、3日。どうしているかな、と思ったら・・・
なんと、3日後、
再び、この町に帰ってきた!

ママラプラムへ行ったんだけど、ここが好きでたまらなくて、やっぱり戻ってきたくなっちゃったんだって。
私を探しに来て、ネットカフェにいたとき、後ろから目隠しをされて、振り向いたら、イネスで、二人で、キャー!と抱き合って喜んだ。
やっぱり、彼女も、アルナーチャラに恋する人の一人なのだ。

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